分子の構造が対称性をもつと考えることが、量子化学の基本です。しかし、他の分子と分子間相互作用をしているときは、 対称性が失われることがあります。水分子、アンモニア分子が単独で存在しているときは,対称性をもつと考えます。 しかし、現実には水分子が単独に真空中に存在していることはないのですが、物理学的には研究対象になります。 また、生体成分などの分子構造は,対称性をもたないものが多いのですが,これも対称性 C1 で定義します。 このように、量子化学の初歩として,群論を学ぶ必要があるのです。これを理解していないと, 分子構造の対称性決定について誤りを犯すことになります。
量子化学計算プログラム Gaussian 09 では、分子構造入力座標から計算されて,暗黙理に対称性が決定されて, 座標最適化計算中でも、その対称性が保存されるように計算されています。そもそも、分子構造で対称性をもつと考えられる分子が, その対称性を保持しない構造に座標最適化されたときは、入力座標の誤りと考えるのです。 これが、Gaussian 09 のプログラムなのです。対称性については、GaussView での助けはありません。 マニュアル入力が基本になります。Z-Matrix 入力座標を深く理解する必要があります。 分子構造の対称性の取り扱い方は,Gamess,Hondo のプログラムとはちがいます。